政策と実績

公立保育所の午睡時間について、睡眠に関する個人差を踏まえて一律とならないよう配慮する

着手 令和6年12月
課題 つくば市の公立保育所では、午睡の時間帯(※)に中々寝つけない児童や短時間で起きてしまう児童について、騒いでしまう場合には別室で保育するなど個別に対応しているが、それ以外の場合には布団の上で静かに横になっていることを促しており、そのほかの選択肢(ex.布団の上で静かに絵本を読んだりする等)を認めていない。
《公立保育所における午睡時間》
  • 0~2歳児クラス ▶ 12:00~14:30(2時間半)
  • 3~5歳児クラス ▶ 12:30~14:30(2時間)
政策 公立保育所の午睡時間について、保育所保育指針第1章3(2)オにあるとおり、睡眠に関する個人差を踏まえて一律とならないよう配慮する。

特に、午睡の時間帯に寝つけない児童短時間で起きてしまう児童について、保育所保育指針解説にあるとおり、「伸び伸びと遊ぶことができる充実した環境や体制」を整える
実績 議会で市に働きかけた結果、令和6年度中に以下の取組がなされた。
  • 令和7年1月に幼児保育課が足立区の区立保育所(先進事例)を視察し、その内容を公立保育所所長会で共有した。

  • 市内の民間保育園を訪問した際に、午睡についての聞き取り等を行った。

また、今後の取組予定として以下の答弁を得た。
  • 令和7年度は、保育士が中心となって各保育施設への視察や研修等の受講を進め、保育所生活において午睡の意義を考え直しながらどのような配慮ができるか検討していく。

  • 人員配置を厚くすることも含めて令和7年度に検討していく。


これまでの経緯

  • 令和6年8月
    つくば子育て目安箱に、保育所の午睡時間が長すぎて困っているとの保護者の声が寄せられた。



  • 令和6年12月
    つくば市議会の一般質問にて、公立保育所の午睡の課題を指摘し質問したところ、以下の答弁を得た。(質問・答弁の全文はこちら
    Q)保育所保育指針解説の内容を踏まえて考えたときに、先程ご答弁いただいた、騒がないでいられる子について布団の上で静かに横になっていること以外の選択肢を提供していないというような対応で、「午睡時間が一律とならないように配慮できている」(保育所保育指針第1章3(2)オ)と言えるのでしょうか?

    保育所保育指針解説では、「午睡をしない子どもにとっても、伸び伸びと遊ぶことができる充実した環境や体制を整えておくことが求められる」とされていることから、配慮が十分とは言えないと認識しています。

    Q)配慮が十分とは言えないということですが、今後、改善に向けてどのように取組んでいく予定かを教えて下さい。

    今年度中に他自治体や民間保育施設にヒアリング等を開始し、調査研究していきます。 また、令和7年度から保育士研修として、午睡に関する研修の受講を進め、所長会等でも議論の場を設定していきます。


  • 令和7年1月
    先進自治体として足立区を訪問し、区立保育園において、午睡時間を一律にせず、一人ひとりの子どもが眠ったり遊んだりすることを選択できるように配慮されている保育現場を視察した。(詳しい視察報告はこちら

    2-3play.jpg
    ↑午睡しないことを選択した子ども達が絵本を読んでもらっている様子


  • 令和7年3月
    つくば市議会の予算決算委員会福祉保健分科会にて、公立保育所の午睡時間について、睡眠に関する個人差を踏まえて一律とならないよう配慮することについての調査研究の進捗状況を質問したところ、以下の答弁を得た。
    公立保育所における午睡へ配慮の検討状況についてですが、令和7年1月に足立区の区立保育所への視察を行ってまいりました。
    その内容を公立保育所所長会で共有させていただいております。

    また、市内の民間保育園を訪問した際に、午睡についての聞き取り等を行っています。

    引き続き令和7年度は、保育士が中心となって各保育施設への視察や研修等の受講を進め、保育所生活において午睡の意義を考え直しながらどのような配慮ができるか検討していきます。

    Q)今後の検討スケジュールとしては、令和7年度において視察・研修し、令和7年度内には何かしら方向性が見えてくる予定なのか?

    足立区の視察でも人員配置や考え方、様々なところでつくば市と違う点を色々と勉強させていただいたところです。
    いくつかの保育施設や研修等を行いながら、令和7年度見えてきたものを最終的には形にして報告できればと思っております。

    Q)実際につくば市の公立保育所に関わっていらっしゃる方から、午睡時間について一律にならないよう配慮したくても人手不足でなかなか出来ない状況があるというお声も伺っている。
    人員の増強とあわせて、午睡時間について一律とならないよう、どう配慮できるかをご検討いただくことが重要であると思う。
    ちょうど令和8年度までに公立保育所の民間移管が完了するところで、人員の増強がしやすい状況かと思うが、その点については如何か?


    令和8年4月には民間移管が全て終了しますので、少し現状よりは正職の人員配置が厚く出来ると思っておりますので、そういったところも含めて令和7年度に検討していきたいと思います。